<依存恋人・道明寺志穂理>

 

 

遅いです。

待ち合わせの時間に、五分遅刻です。

何度言ってもダメなのですね。

いい加減直さないと、社会で恥ずかしい思いをするのは啓太さんですよ。

……行きましょうか。

「どこへ?」ですって?

そこのラブホテルです。

お昼ごはん? ……お弁当を作ってきました。

映画? ……見たいものはありません。

カラオケ? ……ホテルにもあります。

散歩? ……ホテルの入り口まで手をつなぎましょう。

「いや、ちょっと……」って、何を恥ずかしがっているのですか。

せっかくの休日に何をしにきたと思っているのです。

私は啓太さんとセックスしに来たのですよ。

啓太さんも私とセックスしに来たのでしょう?

いつもだらだらと過ごして、ホテルに入る頃には疲れ切って、

セックスも五回くらいしかしなくて、お互い物足りない思いになるのは愚かなことです。

無駄なことは省きましょう。

……啓太さんと一日中いっしょに過ごせるのは週に一回しかないのですから。

 

お風呂、上がりましたか。

ああ、もう。ぽたぽた水たらさないで。

ちゃんと拭いてから上がってきてください。

ほら、バスタオルです。髪を拭いてください。

だからいっしょに入りましょうって言ったじゃないですか。

啓太さん、頭洗うの下手です。身体洗うのも下手です。まったく。

……拭き終わったら、そこに座ってください。

今日は啓太さんにお説教があります。

 

……啓太さん、浮気しましたね?

白を切っても無駄ですよ。

先週、会社の同僚の伊沢圭子とデートに行きましたね?

……行きましたね?

……行、き、ま、し、た、ね?

よろしい。

啓太さんはとても愚かですが、素直なところだけは良いです。好きです。大好きです。

写真だのビデオだのをいちいち突きつけて追求する時間が省けます。

伊沢圭子については色々調べました。

彼女がその今週に退職してからは啓太さんと接点がまったくなくなったのも確認しています。

ああ、彼女がなぜ辞めたかなどは私に聞かないで下さい。

私は伊沢圭子と直接会っていませんから。

調査と交渉を依頼したやくざ……いえ、探偵社の方が何をしたのかは知りません。

とにかく、伊沢圭子はもう啓太さんと一生関わることはありません。

そのことについては忘れなさい。いいですね?

彼女も、もともと啓太さんの事を好きというわけではありませんでしたし。

そうですよ。

勘違いしないで下さい。

伊沢圭子が啓太さんにアプローチしてきたのは、啓太さんが魅力的な男性だからではありません。

私の彼氏だから、ですよ。

<○大出で、大企業の後継ぎ娘で、雑誌にも<美人お嬢様>として載った女の彼氏>。

彼女が興味を持ったのは、その肩書きです。

啓太さん自身ではありません。

啓太さん自身を好きなのは、世の中で私くらいですよ。

その辺はちゃんと認識してもらわないと困ります。

……なんですか?

言っておきますが、啓太さんは、モテません。

金輪際、女の子に好意を持たれるような男の人ではありません。

先ほども言いましたが、私、道明寺志穂理(どうみょうじ・しほり)の彼氏という以外に、

啓太さんが女の子にとって魅力的な要素は何一つありません。

 

だから、啓太さんが女の子からデートに誘われるとか、

いっしょに遊びに行くとか、あわよくばセックスをするとか、

そういうことを期待してはいけません。

啓太さんは、生まれてから死んでお墓に入るまで、そういうことには一切無縁です。

啓太さんがセックスをしたいのなら、プロの女の人にお金を払って、

そういう風俗のお店でしなければ、できません。

……言っておきますが、本当に行ったらおち×ちんチョン切りますよ?

まあ、プロの女の人も、貧乏で冴えない啓太さんに、いいサービスしてくれることなどないです。

おざなり手抜きな行為で、いやいやお相手することでしょう。

お金を払ってまでそんな思いするなんて、とっても惨めですよ。

素人相手は金輪際無理。

プロ相手もよくない。

啓太さんは、女の子と楽しくセックスするのは無理な人なんです。

……でも、私は例外ですよ。

私は啓太さんとセックスしてあげます。

高校の頃からずっとそうだったでしょう?

こうやって啓太さんのおち×ちんを手でしごいて、お口でしゃぶって、胸で挟んで。

いつでも好きなときに啓太さんに私のおま×こを貸してあげてるじゃないですか。

啓太さんは変態さんですから、すぐに調子に乗って私のお尻の穴でしたがったじゃないですか。

私が今までに一度だって拒んだことがありますか? ないでしょう?

啓太さんは、他の女の人にまったくモテない劣等人間なので、

私がその分セックスさせてあげるんです。なんでもさせてあげるんです。

まったく。

幼稚園でも小学校でも中学校でもまったくモテなかったのに、

高校でナンパデビューだ、とか勘違いして隣の席の私に声をかけたのが

そもそもの始まりでしたね。

おかげで、私は十年も啓太さんの性奴隷です。

毎日毎日啓太さんの粘っこい精子をかけられたり飲んだり、穴と言う穴に注がれて

十年経ってしまったのですよ。少しは反省してください。

反省したら、死ぬまでこれ、続けてください。

 

ほら、もう啓太さんのおち×ちんビンビンじゃないですか。

私の手でシコシコされて、タマタマをもきゅもきゅ揉まれて、

すごく元気になっちゃったじゃないですか。

いまどき、中学生でもこんなにすぐに勃起しませんよ。

普通の日本人の男の人は、ストレスでセックスレスになるくらい元気がないんです。

啓太さんは脳天気だから、こんなにおち×ちんが元気なんです。

頭空っぽだから、タマタマに精子がたまっちゃうんです。

少しは反省してください。

もっとちゃんと、真面目に将来を考えてください。

父と会ってください。婚姻届に判子押してください。婿養子に来てください。

啓太さんのこと、一生大事にしますからっ!!

大丈夫です。父は私が説得します。父は私に甘いので、なんでも言うこと聞いてくれます。

ああ、母ですか? 母は一番手ごわくて私も敵いませんが、父の言うことは何でも聞きます。

だから、父さえ説得できれば、啓太さんと私はすぐにでも結婚できるんです。

 

あ……。

もう出そうなんですか?

啓太さん、相変わらず早漏です。

手コキだけでイくなんて、小学生以下です。恥ずかしいです。

おま×こに入れている余裕はなさそうですね。

最初の精子の濃い、元気な精液は子宮に貰うつもりでしたのに。

しかたないです。

お口でしてあげますから、出してください。

唇でしごいて、舌先で先っぽをなめ回して、イく瞬間に鈴口をちゅっと吸ってあげます。

だから、啓太さんは精子を思いっきり出していいのですよ。

ほら。

ほら、ほら。

ほら、ほら、ほら。

私のお口の中に、精子出してください。

啓太さん、私のお口でイって、濃ゆいのをいっぱい出したら、

ごほうびに啓太さんの精子、全部飲んであげます。

だから、思いっきり出してください。

 

……本当に思いっきり出しましたね。

啓太さんは、遠慮と言うことを知らない人です。社交辞令を真に受けちゃう人です。

お口に出していいとは言いましたけど、こんなに出すなんて。

飲みきれなくて吐き出してしまうところではないですか。

……全部飲みましたけどね。

高校の頃から、毎日しているのですもの、失敗はしません。

でも、啓太さん、量多すぎです。

啓太さんは何のとりえもないですけど、精液だけはいっぱい出るから、私大変です。

私以外の女の人は、絶対に啓太さんの彼女や奥さんになれません。

それに精子、濃ゆいです。濃すぎです。

何で毎日こんなに濃いのが出るのですか?

毎日のフェラチオとセックスを一回ずつ増やさないと駄目ですね。

なんですか。

またおち×ちん、大きくして。

今出したばかりなのに、啓太さん、いやらしいです。獣です。

こんないやらしい獣、放っておいたら警察に捕まっちゃいます。

だから、私が全部絞ってあげます。

「次はおま×こがいい」だなんて破廉恥なこと言わないで下さい。

いくら彼女だからって、嫁入り前の女の子にそんなことしようだなんて、犯罪です。

でも私以外に、啓太さんにセックスさせてあげる女の子はいないので、

私のおま×こを使わせてあげます。感謝してください。

……私だって感謝してるんですから。

啓太さん、産まれてずーっと友達もいなかった、地味な女の子に告白してくれたんですもの。

啓太さん、キスとか、デートとか、セックスとか、ずっと憧れてたもの、全部くれたんですもの。

いいです。何も言わないで下さい。

でも、心の中で、少し感謝してください。

大人になっても、お化粧覚えて綺麗になっても、私、啓太さんと毎日セックスしてあげてるんですもの。

だから、感謝して、はやく私のお婿さんになってください。

 

……いいですか、入れますよ。

ほらっ……ふあっ……んっ!!

だめです!

大きすぎます!

啓太さんのおち×ちん、大きすぎます!

ひっ、だめ、腰を掴んで引き寄せないで!

わた……わたしっ……!

ふあっ、それ、だめっ! だめです!

耳たぶ噛んじゃだめぇ!! 首筋なめちゃだめぇ!!

ち、くび……つままないでぇ……。

しぬ、死んじゃう……いっ……あひいいっ!

あ、なか……中に……。

子宮が、子宮があ……。

あう……あう……。

そ、そこはお尻の……だめぇ。そっちまでされたら、私、わたし……。

いっ……ひっ……。

ふああっっ……!!

 

 

……啓太さん。

シャワーあびたら、もっとちゃんと頭を拭いてください。

水滴がぽたぽた落ちてます。

もうっ! タオルこっちにください。

私が拭いてあげます。

まったく、世話が焼ける人です。

はい。

お弁当です。

お腹減ったでしょう?

よく噛んで、いっぱい食べてくださいね。

私、今日は朝三時起きてお弁当作ったんです。

啓太さんの好きなものとか栄養のバランスとか考えて。

美味しいですか?

よかった。啓太さんはわたしの作ったものじゃないと美味しくないですよね?

あ、食べ終わったら、よく歯を磨いてください。

食後三分以内に、三分以上ですよ?

歯磨きが終わったら、……また、セックスしてください……。

 

 

 

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